糸巻きの滑り止め

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    二胡の糸巻きは、金属製でない木軸の場合、軸に角度の付いた糸巻きが棹に開けられた穴に刺さっているだけで、それを押し込んで止めるため、糸巻きが滑って巻き戻ってしまうことがあります。

     

    これを防ぐために、糸巻きに滑り止めの処置を施すことがありますが、この滑り止めに何を使うかは、悩ましいところです。

     

     

    よく使われるのが、黒板などに字を書くのでおなじみの「チョーク」の粉です。

     

     

    良い具合に滑りを止めてくれるのですが、チョークの素材は棹の木よりも硬いため、糸巻きを回す際に擦れて次第に糸巻きの軸やその穴を削ってしまい、糸巻きが安定して固定できなくなる場合があります。

     

    また、本来弓の毛に塗る松脂を砕いた粉を糸巻きの軸に塗り、滑り止めとすることも、割と行われているようです。

     

     

    滑り止めの効果は高いのですが、時間が経つにつれて松脂が固着し、糸巻きが回しにくくなることがあるのが難点です。

     

    今のところ、試してみて一番具合が良かったのが、「ペグコンポジション(バイオリンなどの糸巻きに使用する潤滑剤)」と松脂を砕いた粉を混ぜて使うやり方です。

     

    以下の写真に写っているのが「ペグコンポジション」です。

     

    糸巻きの軸と棹が接する部分に少量のペグコンポジションを塗り、その上から松脂の粉を擦りつけて混ぜ込みます。

     

    このペグコンポジションは、滑り止め剤ではなく、潤滑剤のため、これだけを使用すると、より糸巻きが滑るようになります。これに松脂の粉を混ぜ込むことで、固着しにくく、かつ良い具合に糸巻きの滑りを止めてくれるようです。

     

    よろしければ、一度お試しください。


    二胡弦交換

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      二胡弦を交換するときは、まず胴敷裏側のテールピースピンに新品弦の末端(輪になっている部分)を引っ掛けます。



      そして、糸巻側での弦交換作業を行っていくのですが、よくあるのが、せっかくいいところまでいったのに、最初に引っ掛けた弦の末端がテールピースピンから外れてしまい、最初からやり直しになるという失敗です。

      この失敗を防ぐには、テールピースピンに引っ掛けた弦をテープで固定しまえばいいのですが、面倒です。



      このため、私は、テールピースピンに引っ掛けた弦を上方に引っ張り上げ、そのまま胴を足で挟んで固定し、弦交換の作業を行っています。



      ただ、蛇皮は非常にデリケートな素材のため、強く挟みすぎないように注意しています。

      また、胴の周辺は、松脂で汚れていることも多いので、注意が必要な場合があります。

      二胡弓交換

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        先月、二胡弦が消耗品で、定期的に交換が必要であることを書きましたが、二胡弓も同様に消耗品で、定期的に交換が必要です。

        バイオリンの世界では、弓に張ってある馬毛が消耗してきたら、毛替えをするのが一般的ですが、二胡の世界では、弓は消耗品であり馬毛が消耗してきたら弓自体を買い替えるという考え方が一般的です。

        弓に張られている馬毛は、拡大して見ると、人間の毛髪と同様、鱗状のキューティクルで覆われています。


        ※ 馬毛の拡大画像がなかったので、人間の毛髪の拡大画像です。

        このキューティクルの重なり合った隙間に松脂の粘着質の粒子を付着させ、その摩擦で弦を振動させて音を出します。

        弓を使い込んでいくと、このキューティクルが傷んできて、松脂が付きにくくなり、弓が滑ってしまったり、音色が悪くなっていきます。

        また、弾いているうちに馬毛が切れて減っていきます。弓には、通常、220 〜 260本程度の馬毛が張られていますが、その1〜2割も減ってしまうと、綺麗な音を出すことができなくなります。

        交換までの期間は、使用頻度や使用環境などにより変わってくるので、一概には言えませんが、2 〜 3年くらいで交換が必要となることが多いようです。

        弓の劣化の目安となる症状としては、以下のようなものが挙げられます。

        ・馬毛が切れて量が減ってきた
        ・馬毛が伸びて緩んできた
        ・松脂の乗りが悪く弓が滑るようになってきた

        ちなみに、私のお気に入りの弓は、「李懐剛」という製作家さんの弓です。しなやかで適度な弾力性があり、バランスも良いので気に入っています。




        二胡弦交換

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          二胡の弦は、消耗品です。調弦のために張力がかかり、弓の毛で摩擦され、指で押さえられるので、絶えず負担がかかっています。このため、弾いていくうちに劣化していきます。

          弦が劣化すると、当然、音や弾き心地に影響してきますし、劣化した弦で練習していると、上達の妨げにもなります。

          このため、二胡の弦は、定期的に交換が必要です。

          交換までの期間は、使用頻度や使用環境などにより変わってくるので、一概には言えませんが、よく弾く方で 3 〜 6ヵ月、それほど弾かない方でも 1年くらいで交換した方が良いでしょう。

          もちろん、何ヵ月が経過したら必ず交換しないといけないというわけではなく、何ヵ月経過しようと、弦が劣化していなければ交換の必要はありません。

          弦の劣化の目安となる症状としては、以下のようなものが挙げられます。

          ・弦がサビてきた
          ・巻き線がほつれてきた
          ・音程が取りづらくなってきた
          ・音色が曇ってきた

          弦は、交換してから馴染むまでに時間が必要です。例えば発表会があるからといって直前に弦を交換すると、大事な発表会を弦が馴染んでいない状態で迎えることになってしまいます。このため、発表会前にということなら、その 1 〜 2ヵ月前の交換をお勧めします。

          ちなみに、私のお気に入りの二胡弦は、「Fnag Fnag」というブランドの「金版」です。「Fang Fang」は、有名な二胡弦のブランドで、「青版」「赤版」「金版」がありますが、「金版」の豊かで深い音色が気に入っています。


          松脂クリーナー

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            二胡を弾いていると、どうしても楽器に松脂が付着してしまいます。



            毎回、演奏後にクロスなどで掃除をすれば良いのですが、ついつい怠って、そのうち松脂が固着した状態になってしまうことがあります。このような状態になると、これを落とすのは本当に大変です。

            このようなときに使っているのが、コルスタインというメーカーから出ているクリーナーです。



            本来は、バイオリン属の弦楽器用で、クリーニング液が瓶に入った状態で売られています。

            これが、かなり強力で、頑固にこびりついた松脂も、割と簡単に落としてくれます。
            ただ、クリーニング液に独特の臭いがあり、使った後、しばらくはこの臭いが楽器に残ります。
            また、強力なだけに、特に表面に着色を施した楽器などは、色落ちなどが心配です。楽器の目立たない部分に少しだけ使って試してみて、色落ちなどがないことを確認してから使用した方が良いでしょう。

            二胡駒

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              駒は、小さくて目立ちませんが、二胡弦の振動を蛇皮に伝える大事な部品です。

              駒は、基本的には木で作られますが、中には金属や象牙、プラスチックなどで作られたものもあります。
              また、木の種類も様々で、いろいろな種類の駒が世の中には存在します。
              しかし、一般的には、楓、黒檀、紫檀が使われることが多いのではないかと思います。
              当然、違う材の駒に変えると音も変わってきます。

              まずは、一般的な楓材の駒です。明るく柔らかい音色が特徴です。



              この楓材の駒を、油で揚げたものが、油煎駒です。油で揚げて表面を炭化させることで、音の伝導性が良くなると言われています。



              次に、黒檀材の駒です。太く重めの音色が特徴です。ぱっと見、油煎駒と見分けがつきにくいですね。



              最後が、紫檀材の駒です。紫檀らしい、赤紫色をしています。明るく澄んだ音色が特徴です。



              これら、楓、黒檀、紫檀は、材の比重が異なります。この3種類の駒を水に入れると、楓は比重が軽いので水に浮き、黒檀と紫檀は比重が重いので沈みます。下の写真で、上に浮かんでいる白い駒が楓材、下に沈んだ左側の駒が紫檀材、右側の駒が黒檀材です。





              このような性質(比重の違い)も音色に影響しているのかもしれませんね。

              たかが雑音止め、されど雑音止め

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                二胡の正面、蛇皮上の駒の下に装着された一片の布切れ、またはスポンジを、控制墊(コンジーディエン)といい、中国語で「控制」は調整、「墊」は下にあてがうという意味があります。駒の下、弦と皮の間に挟むように装着し、音質や雑音の微調整をする雑音調整材の役割を果たすことから、この名前が付けられたそうです。控制墊では覚えにくいので、当「二胡教室Navi」では、これらを総称して“コントロールマット”と呼ぶことにします。 

                 現在、二胡の振動膜には、繊維構造が最適とされているニシキヘビの皮が広く用いられていますが、天然の素材のため個体差が大きく、厚さ・密度・強度のいずれの要素をとっても、どれ一つとして同じものはありません。 皆さんが弾いている二胡の中にも、原因不明な雑音が生じてしまっているものがあるかも知れませんが、この振動膜の不確定性が二胡の雑音の最たる原因の一つと考えられています。 そこで、コントロールマットなどのアイテムを用いて、音色や雑音の微調整を行わざるを得ないのですが、このコントロールマットを装着していない二胡は、余計な弦の振動を起こしやすく、二胡らしい柔らかく甘い音色を奏でることができません。
                 
                同じ擦弦楽器だと、チェロなどはウルフキラーという雑音除去アイテムがあるのですが、これは弦に直接取り付けるもので、振動を殺さないように表板などには触れず、即ち中空に浮いているような状態になります。 一度、弦楽器の雑音止めは表板に触れないようにしているのに、二胡はどうしてコントロールマットを弦と振動板である蛇皮の間に挟むのだろう?と、ある弦楽器弾きに言われたことがあります。そう言われればそうだな、と思い、その後すぐに駒下、弦と蛇皮との狭い隙間で、フェルトを蛇皮に触れないようにして内・外弦を挟み込み、髪留めバレッタなどで固定してみたり、弦に直接テーピングテープを巻くなどして雑音除去の実験をしてみたことがありますが、結果は、どれも二胡らしく柔らかい音色が得られませんでした。二胡の場合はどうも、余計な高音成分が多いため、共鳴板(蛇皮)にコントロールマットを直接触れさせ、少しミュート(消音)させてあげる必要があるようなのです。

                そこで、参考までにコントロールマット選びや雑音調整のポイントをご紹介します。蛇皮は個体差が大きいため、それぞれの二胡に合うコントロールマットを探し出してあげる必要があります。スポンジ素材は二胡そのものの原音に近い感じで雑音除去してくれ、ダイレクトに音が伝わります。フェルトには幾らか種類があるのですが、ウール素材の場合、厚みのある柔らかい音色、ポリエステル素材のフェルトの場合は、芯のあるシャープな音色となります。また、僅かな装着位置の違いによって雑音が増減するため、慎重な位置調整が必要になって来るのですが、一般的には、駒に近いほどこもった音色となり、駒から離れるほど明るい音色になるとされています。

                たかが雑音止め、されど雑音止め。コントロールマット一つで二胡の音色も随分と変わりますので、皆さんも是非、試してみてはいかがでしょうか。
                 

                二胡付属品

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                  二胡は、その本体に様々な付属品が付いています。



                  弦楽器のため、当然、弦が張ってあります。
                  ギターやバイオリンのナットに当たる部品として、千斤が取り付けられています。
                  弦の振動を蛇皮に伝えるために、駒が付けられています。
                  音色調整や雑音除去のため、コントロールマット(控制墊・コンジーディエン)が付けられています。

                  二胡は、本体の材質や様式で音が全然違ってきますが、1本の二胡の中でも、これらの付属品を変えることで音が大きく変わってきます。



                  弦は、現在では、スチール弦が主流となっています。様々なメーカーから、いろいろな弦が発売されており、どれを選んでよいか迷ってしまいます。また、本場中国だけでなく、ヨーロッパのバイオリン弦メーカーからも二胡弦が発売されています。下の写真に写っている弦のうち、下段の2つがヨーロッパ製の二胡弦です。上段右端は、Fang Fangというブランドの金版で、私のお気に入りの弦です。その左2つは、同じFang Fangの青版と赤版です。



                  千斤には、紐が使われることが多く、その素材は木綿、ポリエステルなど様々です。また、プラスチック、金属、象牙などで作られた千斤も出回っています。



                  駒は木製のものが主流です。素材は楓、黒檀、紫檀など、これも様々。金属、プラスチック、象牙などで作られたものもあります。



                  コントロールマットには、フェルトまたはスポンジが使われます。ひと口にフェルトと言っても、素材(ウール100%、ポリエステル100%、ウールとポリエステルの混合など)や厚さ(2mm厚のフェルトを3回折り畳むなど)で音が変わってきます。スポンジも密度や厚さなど、様々です。



                  また、本体の付属品ではありませんが、弓に塗る松脂を変えることで、弾き心地や音色が変わってきます。中国製の二胡用と称した松脂が使われることが多いかと思いますが、欧米製のバイオリン用松脂も二胡演奏の際に広く使われています。



                  このように、それぞれの付属品1つを取っても様々な選択肢があり、各付属品の間には膨大な数の組み合わせが存在します。そして、どの付属品を選ぶか、どういった付属品を組み合わせるかで、音が変わってくるのです。

                  ハマると抜けだせない迷路のようになってしまいますが、いろいろな付属品や組み合わせを試してみて、ご自分の好みの音色を追求してみられてはいかがでしょうか。

                  千斤の巻き方

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                    二胡には、棹の上から1/3くらいのところに、紐が巻かれています。

                    これを、「千斤(せんきん)」といいます。

                    千斤1

                    千斤2

                    はじめて二胡を買われた方が、梱包用の弦留め紐と間違えて、切って捨ててしまうことがあるようです。しかし、千斤は、ギターやバイオリンのナットにあたり、二胡にとって不可欠なパーツですので、決して切って捨てないよう、注意してください。

                    千斤がほどけてしまうと、演奏ができなくなってしまいます。二胡の先生に巻き直してもらうとなると、次のレッスンまで練習できなくなるので、不便ですよね。

                    また、千斤が劣化してくると、音に影響しますので、千斤の交換が必要となります。

                    さらに、素材の異なる千斤に変えると、音が変わりますので、いろいろな千斤を試してみたいですよね。

                    そんなときに、自分で千斤が巻ければ便利です。

                    千斤の巻き方は1つではありませんが、ここでは、簡単でわかりやすい巻き方を、1つご紹介いたします。


                    <千斤の巻き方>

                    1. 約150cmの紐(糸)を用意します。千斤用の紐は、市販もされています。

                    2. 千斤を取り付ける位置に、紐の端を約7〜8cm余らせた状態で、輪をつくります。

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                    3. 輪の根元付近から、輪の上に乗るように、自分から見て時計回りに3回ほど紐を巻いていきます。このときは、棹のみに紐を巻き付けます。

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                    4. 紐を、棹から弦に1回巻きます。

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                    5. 再び、棹のみに紐を1回巻きます。

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                    6. 棹と弦 → 棹のみ → 棹と弦 → 棹のみ... の順で、同じ作業を5回ほど繰り返し、棹の上に向かって、紐を巻き付けていきます。このとき、紐と紐との間に、隙間ができないようにしてください。

                    弦に紐を巻くときは、少し力を入れて引っ張りながら、千斤の高さ(棹と弦との距離)が、1.8〜2.0cm程度になるようにしてください。

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                    7. 再度、棹のみに紐を3回ほど巻き付けます。

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                    8. 紐の先端を、2.でつくった輪の中に通します。

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                    9. 輪の中に通した紐の先端が外れないように押さえながら、最初に余らせておいたもう一方の先端を、下方向に引っ張ります。結び目は、巻いた千斤の下に隠れる形になります。

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                    10. 千斤を微調整し、両端の余った紐を切り落として、千斤巻き完了です。

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                    千斤巻きは、最初は難しく感じるかもしれませんが、何度か練習して慣れてしまえば、大したことはありません。是非、試してみてください。

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